日本のビデオ作品に端を発し、ついにはハリウッドでのリメイク作品として大ブレークした「THE JUON/呪怨」の続編。「パンデミック(爆発感染)」とは感染症が世界的に流行することを表す言葉だそうで、日本版と同じくメガホンをとった清水崇監督が描く恐怖に戦(おのの)かされる。
《日本のある家で起こった連続死や失踪(しっそう)事件に姉のカレンが巻き込まれたことを知ったオーブリー(アンバー・タンブリン)は単身来日するが、姉は自ら命を絶ってしまう。オーブリーは香港から来た記者イーソン(エディソン・チャン)から家の話を聞き、乗り込んで一冊の日記を見つけるが…》
「伽椰子」の出現をほのめかすように聞こえてくる機械的な響き、そうかと思えば突如表れる、これ以上ないほど不気味な「伽椰子」と「俊雄」の霊…。全く救いの見えないままに人々を恐怖に陥れていくさまは、タイトルの通り「爆発」的で怖い。ほかのホラー映画を見ても「伽椰子」や「俊雄」、そして「リング」シリーズの「貞子」の“匂(にお)い”が感じられるほど、影響力が強いのもうなずける。
同じ“ジャパニーズ・モダンホラー”の旗頭、「リング」シリーズの中田秀夫監督が、古典落語を題材に人の情念の恐ろしさを描いた「怪談」(公開中)を制作したのとは対照的に、ジャパニーズ・ホラーの“王道”を歩むかのよう。この機会に両者を見比べてみるのもいいかもしれない。
エディソン・チャン出てるなら観ようかな。その前に「THE JUON/呪怨」を予習しないといけないのか。